【レポート】「恋愛ってなんなんでしょう?―ノルウェイの森を読んで―」(佐藤)
佐藤です。
唐突ですが、以前僕は理工学部の先輩に、マイナスイオンは体に良いのかと尋ねたことがあります。エアコンのリモコンにその単語が書いてあるのを見て、ふと気になったので。
その質問に先輩はこう答えました。「この世にマイナスイオンなんてものは存在しないよ。特定の物質の原子が負の電荷を帯びることはあるけどね」
つまるところ、ナトリウムの陽イオンとか塩素の陰イオンといった特定のイオンは存在するけれど、マイナスイオンというものがふわふわ漂っていることはありえないらしいです。
すみません、よくわからん話をして。今回の感想ですよね。
今回のテーマは、全体的にとても広い概念を扱っていました。恋愛とは? コミュニケーションとは? 結局何が答えなのか、そもそも僕たちは何の議論をしていたのかすらわからなくなったりしました(だからこそ楽しかったんですけどね)。
そこで僕は、例のマイナスイオンの会話を思い出したのです。
「この世にマイナスイオンなんてものは存在しないよ」─この台詞の「マイナスイオン」の部分を、恋愛やコミュニケーションに置き換えることはできないでしょうか?
「この世に恋愛なんてものは存在しないよ。特定の誰かを愛することはあるけどね」
「この世にコミュニケーションなんてものは存在しないよ。特定の誰かと関わることはあるけどね」
愛やコミュニケーションが僕たちの周りにふわふわ漂っていることはありません。もし僕たちが、マイナスイオンは体に良いのかと同じ議論をしていたならば、答えにたどり着けなかったのは当然かもしれません。
しかし、たとえ今回僕たちが期待した答えからは遠ざかっていたとしても、逆に言えばそれは予想しなかった何かに近づいていたということです。何だかわかりませんが。
これからも、みんなといろんな方向に話題をふっとばしながら議論を続けたいと思います。どうぞよろしく。
(佐藤)